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2011.01.30

お待たせしました

はい、田中五十六です。
予告していたとおりワタクシの自作をうpします。
といっても、所詮は素人が書いたものですので、文章はひどいところが多々あります。
ですが見ていただければ幸いです。
意見、感想はコメントでお願いします。

ちなみに今回はプロローグです。あと、題名はまだ決まってません

それでは 続きから どうぞ






一ヶ月前

日本海を一機の輸送機が飛んでいた。
C-1輸送機。
日本国産の中型輸送機だ。
12月の寒空の下吹雪を掻き分けながら低空で飛行している。
本来あるべき護衛の姿は見当たらない。
ほんの数時間前までは空中給油機と数機のF-4戦闘機がついてきていたが、最終給油を終えたら後退してしまった。
今は正真正銘の単独飛行だ。
その機体の中、数人の兵士が静かに動いていた。

操縦席に座る機長に副機長がコーヒーを渡した。
「ああ、すまんな」
「いえ。――しかし本当に成功するんですかね?」
「俺たちは成功するかわからない勝負に挑むんじゃない、作戦を成功させに行くんだ」
「……そうでしたね」
飛び立って何度目のやり取りか。
「韓国と北朝鮮がどんぱちやってる中にアレをぶち込む。混乱の中にアメリカよりも早く割り込んで人道支援を行い、日本の地位を上げる、か」
「自作自演というやつだ」
「はあ……」
副機長は砂糖をたっぷり入れたコーヒーを含んだ。
これから起こるであろうことを想像すると、その甘みですらも苦味にははるかに劣る。
そこまで考えて、ふと機長が砂糖嫌いだったことを思い出した。
「すみません、甘いの嫌いでしたね」
「……糖分の補給だと思って飲むことにするよ」
とは言っているもののやはり顔をしかめている。
 副機長は話題を積荷に変えた。
「何度も聞いてすみませんが、アレってボムとか、クラスターとかの類じゃないんですよね」
副機長の問いに、しかめた顔をさらにうんざりさせて機長は答えた。
「何度もいうようだが、アレはそんなもんじゃない。口に出すのもおぞましい」
「……たしか、どこぞのゲーム好きの博士様が作ったんでしたっけ」
「そうらしいな。まあ、そんなやからじゃなきゃ思いつかんだろうがな、あんな効能」
今回の作戦に機長は乗り気ではないのだろう。
座席越しに後部格納庫を眺める機長を見て副機長は思った。
もっとも口には出さないが。
「治療薬があるって言ってますが本当のところはどうなんだか……」
「なければいくら頭のゆるいお上だってゴーサインは出さないだろ。『支援』を口実に大陸に行くって言うのに」
「どうですかね」
空になった紙コップをダストシュートに放り込み、もう一度二人は何の気なしに後部格納庫を望む。
一見、大型の輪転機のようなタンクが3つ。それを投下するのが今回の任務。
たかがそれだけの話だ。
しかし……
どちらともなく、機長と副機長はため息をついた。
そのとき格納庫から整備班長が入ってきた。
「整備完了しました。いつでも投下可能です」
「念のため本部へ打電しますか?」
機長は少し考えた後
「これは隠密任務だ。電信する必要はない」
と判断した。
 副機長は内心苦笑した。真っ白な冬場に迷彩柄の輸送機飛ばして隠密も何もないだろう、と。
「整備班長、燃料は持ちそうか」
「往復でぎりぎりですかね。吹雪で結構遅れてますし、何より暖房用の消費が大きい」
それだけいうと整備班長は格納庫へ戻っていった。
必要最低限の人員しか乗っていないから、機械関係の仕事は山ほどあるのだろう。
手持ち無沙汰になった副機長は操縦席に座り、計器の確認を始めた。
国境を越えておよそ400キロ。そろそろ朝鮮半島も見えるだろう。
最も今は吹雪のせいで目の前数十メートルもよく見えない有様だが。

『Warning! Warning! Enemy planes approaching!』
レーダーが警告音を発したのはそのときだった。
副機長はすぐさまレーダーに飛びついた。
「レーダーに反応!戦闘機編隊!――数は4!」
「高度1000へ降下。……ばれるなよ」
操縦桿を倒して機長はつぶやいた。C-1輸送機はゆっくりと高度を下げる。そのはるか上空を4機の戦闘機が高速で飛行していった。
いけるか……。
が、機長の願いもむなしくそれらは急速旋回して機種をこちらへ向けた。
「だめです!気付かれました!」
「くそっ!機種は!?」
「……Mig-21です!」
「北朝鮮かッ」
「敵機、発砲!」
「くっ!」
操縦桿をめいっぱい倒し右へ旋回。
尾翼を掠めて数十発の機関砲弾が海面に突き刺さった。
「ナイス回避です。機長」
 冷や汗を流し副機長が賛美する。が機長は真っ青な顔でつぶやいた。
「次はかわせん……」
副機長は気付いた。手元のパネルが、尾翼の旋回版に被弾したことを知らせているのを。
「後ろにつかれました!――再び発砲!」
今度こそ直撃した。
がぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃっっっっ!
「ッァ!!?」
操縦席まで貫通した機関砲弾は機長の右肩を、副機長の左足を粉砕した。
一瞬にして鉄のような臭気が充満する。
「高度が下がってます。――800!790!」
痛みをこらえ機長に報告するも、その顔には痛みをこらえるより増して焦りの色が濃く出ていた。
どう考えても積荷に被弾している。
血相を変えた整備班長が飛び込んできた。
「タンクがやられた!中身がもれてるぞッ……!」
「なん……だと……!?」
操縦席の二人は真っ青になった。
『Warning! Warning! The lock-on is being done by the enemy!」
再び警告が鳴り響く。
「敵機ロックオン!ミサイルアラート!」
「だめだ!避けられん!」
後方から一本のミサイルが飛んでくる。
「クソッ!メイデイ!メイデイ!こちら極秘任務105号作戦遂行中『雛鳥1』!
現在北朝鮮機の攻撃に――」
がああぁぁぁぁんんっ!
副機長が言い切ることなく、ミサイルは輸送機の腹部に命中した。
一瞬にしてミサイルの炎は機体の半分を覆う。
『Pull up! Pull up!』
C-1はさらに高度を落とす。
燃え盛る操縦席で唯一生き残った機長は左手を失い、右手のみで操縦桿を引いていた。
なんとしてもここで落としてはならない。
そう、こんな……
「こんな生物兵器、日本海に落としてたまるかぁぁぁっ!」
機長が叫んだ時、高度計は0を示した。
墜落。
燃料に引火したC-1輸送機は、荒波の立つ日本海で紅蓮の炎を吹き上げ爆散した。

墜落間際の副機長の無線は、吹雪のため基地に届くことはなく、作戦命令を出した高官まで伝わることはなかった。そのため上層部もこの結果がどのような自体を引き起こすのかなど検討もつけられなかった。
そして12月下旬。
惨劇の最初の被害が出た。
 
当然、その事実を一般国民が知る由もなかった。
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この記事へのコメント
面白かったよー
けっこう軍事系は好きなんで
近代兵器はほとんど知らないんだけど
今の機銃ってみんな炸裂弾頭なのかね?
喰らったら即死な希ガス

ほんとに第二次朝鮮戦争起こったら面白いのにね(←おい
Posted by 金成 at 2011.01.30 16:47 | 編集
いいねぇ
どんどん続き出してくれ楽しみに待ってるぜ
Posted by OZ at 2011.01.31 01:52 | 編集
おぉ!
この手の小説にはベターな展開で面白いぜ。
Posted by tarako at 2011.02.04 20:35 | 編集
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