--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2000.05.24

「名無しの日記」

こちらは一気に読む時間がある人専用です
細かい説明などは涼宮ハルヒの憂鬱(仮)←のところに書いてあるんでお手数ですが目を通しておいてくれると助かります

ではごゆるりとお楽しみください



名無しの日記

プロローグ、前書き


少年はいつものように喧嘩をしていた。
もはや毎日していたので日課といってもいいほどだった。
ある時、一人の年上だろうと思われる女の人が話しかけてきた。


「―――――――」



俺はそのときうなずいたのを覚えている。
でも思い出せるのはそこまでだ。
なぜ思い出せないのかはわからない。
でも記憶なんてそんなものだろう。
その曖昧な記憶を頭の隅に追いやり青年は体を起こす。




朝、目が覚める、そんな何気ないことにいつも感謝する。
この青年の――名前は高橋亮平という――一日はこのことに感謝して初めて一日が始まったといえる。
そしていつものように朝食を自分で作り、食卓に持っていく。
と、そのときちょうど机の上においていた携帯が鳴った。
誰からだろう、と着信画面を見てみると幼馴染からだった。
「ちょっと、早く降りてきて。こっちは急いでるんだからね」
亮平はひとつ嘆息し、作ったばかりのトーストとスクランブルエッグを乱暴にほおばると、ハンガーラックにかけてあった制服に手を伸ばし袖を通した。



「それでね、あいつったらホント最低なのよ?聞いてあきれるわまったく」


この誰かの愚痴を延々と喋っているのは幼馴染の三澤茜。
一応小学校からの付き合いで、亮平とは腐れ縁。
家が割と近いのでこうしていつも亮平と一緒に登校している。
ちなみにこの愚痴に対して亮平はときどき相槌を打つだけで、特にこれといった反応は見せていない。
傍から見れば一方通行の会話である。
というより実際に一方通行なので間違っていはいない。
しかし茜はもう慣れた、とでも言うように関係なく話を続けている。
これもいつもの日常だ。

そんな何気ない日常が、

ある日を境に変わってしまう。

しかし二人はそんなこと知る由もない



1日目の日記 発現

その日の昼休み、亮平はいつもと同じ無表情で購買に行き、いつもと同じサンドイッチとコーヒーを買って屋上へと続く階段を上る。
これは亮平のいつもの日常である。
そしてその隣に茜がいることもいつもどおりだった。
いや、いつもどおりだと思っていた。
そして亮平は『いつもどおり』屋上への扉を開ける。
開けた瞬間、亮平と茜は何が起こったのかわからなかった。
まず目に入るのは黒と白の『翼』。
「なんなの・・・これ・・・」
と始めの声を上げたのは茜。
「さぁな、でも悪意はなさそうだ」
といったのは亮平、このとき亮平は自分で何を言ってるのだろうと思った。
その『翼を持った何か』がこちらを向いた。
そして亮平たちは再び驚いた。
その振り向いた『何か』は可愛らしい、『女の子』の形をしていた。
少し垂れ気味の大きな目、銀髪の頭の両端で留めた腰の少し上まであるツインテール。
そして背中には黒と白の巨大な翼がある。
一見幼い女の子に見えるが、これではとても人間には思えない。
そんなことを考えていると、不意にその『何か』が話しかけてきた。
「あの・・・あなたたちは誰ですか・・・?」
声も幼かった、しかも少しおびえているような、そんな声だった。
亮平は気がついたらすでに言葉を発していた。
「別に俺たちは悪いものなんかじゃない、それより君のほうこそ誰なんだ?」
その声に少女はぴくっと一瞬震えたが、おずおずと口を開いた。


「わ、わたしは・・・わたしはミナといいます・・・で、でも・・・それ以外はわからないんです・・・」


このミナとの出会いが亮平と茜、そしてその周りにいる人間たちを普通の日常とははずれた『日常』に誘うのであった。



その日の放課後、亮平と茜は二人して歩いていた。
ちなみにミナはというと、
「わぁ・・・ほぇ~・・・」
とか言いながら空を歩いている、というよりやっぱり飛んでいるようにしか見えない。
これはあの後わかったことなのだが、ミナは亮平と茜以外には見えないようだった。
まぁ、翼の生えた女の子が空を飛んでいるのを見たら誰だって動揺する。
もちろん、亮平と茜も動揺している、がミナは気にした風もなく町並みを見入っている。
ちなみにミナと話すのは基本的に茜だけだ。
亮平は動揺しているのと、もともと口数が少ないせいもあるのであまりミナと話そうとはしない。
「あ、あの・・・茜、さん・・・あそこにあるものはなんですか・・・?」
とミナが指差した方向を茜見る。
そこにはテレビや電化品が展示してあった。
ミナはおそらくテレビに反応したんだろう。
ウィンドウの近くまで行ってテレビを見入っている。
「あぁ、それはテレビよ。ある場所から映像が送られてきて、それを世界中の人に見せるものなの」
と、茜はとてもわかりやすく説明している。
亮平は無口だが無感情無表情というわけではない。
茜が人に説明するのがとてもうまいところには素直にすごいと思う、そしてそれだけでなくいつもテストや成績は学年で5つの指に入るぐらいいいのだ。
それに比べて自分は・・・、と少し悲観に走ってみたりする亮平であった。


「そういえば、ミナちゃんがどこに泊まるかとか、食事はどうするのか、とかまだ決めてなかったよね?」
茜にいわれてはじめて気がついた、ミナも亮平もどうするかよく決めもせずに出てきたのだ。
ちなみに昼休みのあの後、茜は可愛い綺麗を連呼しながらミナに近づき意気投合、それにつられるように亮平も一緒にいるようになったのでそれほど驚いてもいない。
まぁ、二人とも最初は少し驚いたが。
「えと・・・どう、しましょう・・・?」
と空中にふわふわ漂いながらミナが聞いてくる。
「俺は知らないぞ」
亮平はそんなつもりはなかったのだろうがついきつい口調になってしまった。
「う・・・ごめんなさい・・・」
しゅんと翼をしおれさせるミナ。
・・・純粋に可愛いと思った亮平は何を考えてるんだ、と雑念をすぐに振り払う。
「いや、別に責めているわけじゃないんだけどな・・・とりあえずミナは女の子だから茜のところ行けよ」
「あたしはかまわないけど・・・それでいいの?ミナちゃん」
そのまま賛成してくれると思っていた亮平は意外な答えを聞く。
「あ、あの・・・その・・・えと・・・なんていうか・・・できれば亮平さんのところがいいなー、って・・・ダメですか・・・?」
「え・・・」
その意外な答えに亮平は柄にもなく戸惑ってしまう。
そして横目でニヤニヤする茜、すこし目が潤んでいるミナ。
・・・負けた。
亮平はそう確信した。
「わかった、けどうちのルールには従ってもらうからな」
その答えを聞いた瞬間ミナの顔がぱぁっと明るくなった。
「あぁ・・・ありがとうございます!!」
そして奇妙な少女との生活が始められたのであった。
この記事へのトラックバックURL
http://bureiku4913.blog50.fc2.com/tb.php/122-e6c1a2a6
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。